マンションを高く売りたい!中古マンションの査定価格に影響を与える重要項目について

不動産売却コラム

不動産の価格は、物件それぞれが持つ個別要因や経済動向・市場環境などから大きな影響を受けるため、正確な額を算出することは簡単ではありません。そのため、不動産売却の際には、仲介会社に不動産査定を、依頼することが一般的になっています。

不動産査定には、「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定(本査定)」の2つがありますが、実際に売り出し価格を決める際には、物件を訪問し、内装・設備などの現状も踏まえて価格を算出する「訪問査定(本査定)」が必要となります。

今回は、中古マンションの査定価格にどのような項目が影響を与えるのかを確認し、売り出し価格を決定する際の参考にしていただければと思います。

中古マンション査定の重要項目について

不動産査定では、下記の項目を中心に評価点付け、査定価格を算出する手法があります。比較対象となる不動産に比べて、優れていればプラス◯点、劣っていればマイナス◯点という具合に点数を合計し、査定価格に反映することになります。

ひとつの建物に多数の世帯が居住する「マンション」では、管理状況が査定価格に大きな影響を与えます。特に近年では、築年数が40年を超える中古マンションも増えてきており、管理状況の悪化が原因で、査定価格が大幅ダウンするケースもありますので、十分に注意しましょう。

それでは、中古マンション査定の重要項目について、見ていきましょう。

1.敷地権の種類

マンションの敷地権は、所有権と借地権(賃借権・地上権)に大別されます。一般的なマンションの敷地権は所有権で、各住戸の所有権と土地の共有持分がセットで移転します。定期借地権付きのマンションも存在し、その場合の敷地権は賃借権か地上権となります。一般的に所有権以外は、マイナス点となります。

2.交通利便性

「最寄り駅までの時間」は、中古マンション査定における最重要項目の一つで、最寄り駅から徒歩6分まではプラス点、それ以上は1分ごとにマイナス点が増えていくことになります。また、快速停車駅や複数路線利用可など交通利便性の良さが、高く評価されます。

3.建物の構造

マンションの構造は、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、S造(鉄骨造/Steel)に分けられます。 それぞれの構造にはメリット・デメリットがあるため、物件査定の際は、立地状況を含めた総合的な判断となります。

4.耐震構造

地震大国と言われる日本では、地域によって周期的に地震が発生するリスクもあることから、耐震性の高い建物が求められています。耐震構造には「耐震」「制震」「免震」の3つがあり、タワーマンションなどで採用されている「免震構造」では、建物全体に対する負担が40%~60%まで減少すると言われています。

5.築年数・耐震基準

中古マンションに限らず、建物については、築年数が浅く新しければ新しいほど評点は高くなります。また、建築基準法が1981年に改正されたことにより、「旧耐震基準(震度5では倒壊しない)」と「新耐震基準(震度7では倒壊しない)」のマンションが存在しており、査定評価は大きく異なる点にも注意しましょう。

6.階数

一般的には3階以上がプラス評価となりますが、1階であっても専用庭付きの場合は評価が変わってきます。1階が駐車場になっているマンションでは、小さい子供さんのいるご家庭は2階を希望されることも少なくありません。「プラス評価がつかない=売れない」ということではありませんので、十分ご理解ください。

7.方位、向き

従来から日本人は南向きにこだわる人が多いこともあり、南向きバルコニー評価が最も高くなります。続いて東→西→北と評価が下がっていくため、南向きの中でも南東→南西の順に高評価となっています。

8.住戸の位置(角住戸・中住戸)

マンションでは、角住戸であれば3面バルコニーなど採光部分が多くなるため高評価になります。ただし、中住戸の方が、冬に暖かく夏もそれほど暑くならないことから、こちらを希望する方も少なくありません。

9.間取り

中古マンションの場合、購入と同時にリフォームする方が多いこともあり、単純な部屋数よりも柱や梁が出ていないかや、家事導線の良さなどが評価ポイントになります。

10.マンショングレード・室内設備

近年では、ブランドマンションと呼ばれる大手不動産会社が供給する高級マンションシリーズが高く評価される傾向にあります。外観やエントランス部分の高級感と合わせて、専有部分のシステムキッチン、バス・トイレ、床材、建具等のグレード感が評価されます。

11.管理員の勤務形態・修繕積立金の保有状況

マンション管理員の勤務形態は、下記の4つに分かれます。

  • 常駐管理(住込)
  • 日勤管理
  • 巡回管理
  • 自主管理

常駐管理の方が管理員の勤務時間が長く、行き届いたマンション管理を実現できると言われていますが、近年は人件費負担の問題もあり日勤管理が主流になっています。また、「長期修繕計画」を実現するために十分な修繕積立金を保有しているかどうかも、大きな評価ポイントです。

12.駐車施設の有無

住戸数に対する駐車場の充足率や駐車場設備が機械式か平面かなどを中心に評価します。
駐車場料金は、管理費や修繕積立金に充当されることになりますので、予定よりも空きが多いと管理費不足、積立金不足に陥ってしまいマイナス評価となります。

13.日当たり、眺望

バルコニーの前が公園や川などで、将来にわたって日当たり、眺望が変わらない場合は高評価になります。 日当たりは良いに越したことはありませんが、西日本地域では西陽を避ける傾向が強く、評価が分かれる場合があります。

14.騒音、振動、嫌悪施設の有無

大きな幹線道路や線路に面していないか、付近に音や振動を発する施設がないかといった環境面を評価します。 近くに不快感・嫌悪感を与える施設(原子力関連施設、廃棄物処理場、下水処理場、火葬場、軍事基地、刑務所、ガスタンク、火薬類貯蔵施設など)があるかどうかも評価ポイントになります。

15.生活利便性

スーパーやコンビニなどの買物施設、銀行・郵便局などの金融機関、病院・歯科医院などの医療機関が近くにあるかどうかが、評価対象となります。 繁華街が近いと利便性は高くなりますが、騒音や治安の点でマイナス評価となることもあります。

16.室内状況

中古マンションの場合、リフォームを前提に購入する人も多くなっていますが、室内状況が極端に悪いとマイナス評価となります。喫煙やペット飼育での汚れや破損、設備機器の故障などは低評価に直結するため、注意が必要です。

マンション査定では、上記項目を中心に評価ポイントをまとめ、同じエリアの成約事例をもとに、直近3ヵ月程度で売れるであろうと思われる水準を総合的に判断することになります。
京都洛北不動産では無料不動産査定を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

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